自分の名前が大嫌いだった。
子供の頃は、なんだってカバなんだろう。虎とか龍だったらカッコ良いのに。と、よく思っていた。
カバはダサい。
先ず、大きさで象に負け。
個性でサイの角に負け。
水辺ではワニの格好良さに負ける。
個性と言えば歯磨きとうがい位。
でも、別にカバは歯並びが良いわけでは無い。
多分、うがいもしない。
回文を理解し出した小学校低学年の頃なんて、もう最悪だった。
「おい!バカ村!!」
多分、僕は平均的な皆の20倍はバカと呼ばれている。
珍しい名前だから、皆に覚えてもらえて良いよね。ありふれた名前の知人は言うが、大きな間違いだ。
何年もお世話になっている恩人にも平気でカバシマとよばれる。
ニ十数年一緒にいる親友の親も、今だに僕の事をカバヤマだと思っているらしい。
と、香葉村もカバも嫌いだった僕だが、今は結構気に入っている。
初対面の人と必ず話題になるし、話題になった時面白く終われるテンプレートも出来上がった。
年賀状やら手紙やらを描く時も、良いロゴのネタになるし。
何時の間にかカバも気に入って、グッズも集めだした。
でも、カバヤマ、カバシマと、呼ばれると凹む。
それはただの間違いだもの。
最近お気に入りのおもちゃ。