命の価値は未だ分から無い。
人生の意味も分から無い。
僕には計れ無いモノで、測ろうとしてはいけないモノだとも思う。
それでも、何故か考えてしまう。
生命とは物質だと仮定する。
僕の体は幾億かの原子で出来ている。
原子が分子になって、肉塊を成す。
記憶も心も、それに乗って生命活動をする。
流動的に古い分子は新しいものと入れ替わり、成長する。
そして生命活動を終えると止まり。
然るべき儀式の後、荼毘に伏す。
なくなる様に見えるけど、それは世界にあり続ける。
原子は消えない。
また違った分子になって、何かに成る。
それを繰り返す。
繰り返し繰り返せば、世界は一つだと思う。
僕はこの考え方が好きだ。
所謂魂も、死後の世界も、生まれ変わりも無いけれど。
僕には何故か明るく見える。
昨日大好きだった知り合いのばあさんが死んだんだと、今日知った。
さよならは突然やってきた。
彼女は世界に有り続ける。
僕はそれが何になるのか分から無いけど。
何と無くそれを感じている。.