あっという間に一月が行く。
2月が逃げる前に捕まえなくちゃ。
「ほらほら、多望!捕まえてごらんなさーい!おほほほほほ」
僕は冬のビーチで2月を追いかける。
でも、2月は100m10秒を切る。
僕は鈍足だ。
本当に足が遅い。
幼稚園の頃に劇をした。
赤ずきんちゃんの狼役だ。
例のやりとりの後、4才の僕はベットから飛び出す。
「お前を食べる為さ!!」
ベットの周りを逃げる森田さん。
追いかける香葉村。
二週目に差し掛かるころ、会場ないから沸き起こる笑い声。
そして、
僕を追い抜く森田さん。
多分最初のトラウマだ。
多分鈍足な僕は2月を逃がすし3月には去られる。
皆が僕を捕まえて下さい。.
音楽を休んでいた時は、殆ど音楽を聴いていなかった。
再開の時もシュノーケルの練習に明け暮れてたから余裕がなくて、年が明けてから少しづつ、最近の音楽を聴いている。
良いバンドが沢山いて、対バンしたいバンドが沢山見つかった。
休む前に一緒にやってた皆も、続けてたり辞めてたり、形を変えて続けてたり。
ブービーベンツを聴いたら、なんだか懐かしくて、会いたくなったから早速ネットストーキング。
連絡先知ってるけど、連絡するのが照れくさい。
ブービーベンツはなんか、バンド仲間というより友達だ。
あの頃は怒涛の日々で、人見知りの僕は友達作りが下手で、本番前なんて集中モードに入るから、中々人と仲良くできなかった。
もっと友達作れば良かったと思いつつ。相変わらず本番前はベッドフォン付けっ放しで人と話したく無い自分だしな。無理だ。
そもそも、夕方家で一人になりたい僕は友達付き合いに不向きだ。
そんな中仲良くなれた人達はとても大切にしたいと思う。
そういえば、年明けにテレビに小出君が出ててびっくりした。
俺が牛乳吹くかと思ったわ!
シュノーケル全員でのリハスタに久しぶりに入った。
西村さんが「あけましておめでとう」って言っててびっくりしたけが、年が明けてあってなかった。
最近はラインやらなんやらで打ち合わせする事が多い分、合う事が減った。
ネットやデータのやり取りだけでも、結構突っ込んだ所まで音合わせも出来る時代だ。
僕も今使ってるパソコンが無くなると大分困ってしまうもんな。
スタジオに入って練習して、話し合っては練習して。
何百回演奏した曲でも新たな発見があって、訂正し、細部に磨きをかける。
大体僕が磨きに磨いた細部は、ライブで盛り上がったヤマダマンに忘れ去られる。
ライブは生き物で、野生だから、それで良いんだと思う。
シュノーケルの潜在意識の彼方に、筋肉と神経の反射の中に刷り込む様に、
本番さながら演奏する。
次ツアーもまた、これまでと違う演奏をするんだろうなと思う。
やりたいイメージが固まってきました。
後は大きな音でぶつけましょう。
自分の名前が大嫌いだった。
子供の頃は、なんだってカバなんだろう。虎とか龍だったらカッコ良いのに。と、よく思っていた。
カバはダサい。
先ず、大きさで象に負け。
個性でサイの角に負け。
水辺ではワニの格好良さに負ける。
個性と言えば歯磨きとうがい位。
でも、別にカバは歯並びが良いわけでは無い。
多分、うがいもしない。
回文を理解し出した小学校低学年の頃なんて、もう最悪だった。
「おい!バカ村!!」
多分、僕は平均的な皆の20倍はバカと呼ばれている。
珍しい名前だから、皆に覚えてもらえて良いよね。ありふれた名前の知人は言うが、大きな間違いだ。
何年もお世話になっている恩人にも平気でカバシマとよばれる。
ニ十数年一緒にいる親友の親も、今だに僕の事をカバヤマだと思っているらしい。
と、香葉村もカバも嫌いだった僕だが、今は結構気に入っている。
初対面の人と必ず話題になるし、話題になった時面白く終われるテンプレートも出来上がった。
年賀状やら手紙やらを描く時も、良いロゴのネタになるし。
何時の間にかカバも気に入って、グッズも集めだした。
でも、カバヤマ、カバシマと、呼ばれると凹む。
それはただの間違いだもの。
最近お気に入りのおもちゃ。